妄想ひよっこ

何を思ったのかみね子は開店前のすずふり亭の前で小銭をばらまいた。
お金にたかる人たちを眺め優越感に浸るためだ。
群がっているその中にイケメン学生も居た。
彼はみね子に長々説教をした。
お説教されたのは高校の時に妹の靴をバラバラにし父に怒られた以来だった。
彼は未だ説教をするのでいい加減部千切れそうになるのを俯き堪えるのが大変だった。
だが彼の股間が盛り上がっているもがみね子は気になって仕方なくなった。
そして彼が立ち去ろうとした時、股間のあたりからちゃりんと小銭が飛び散った。
あろう事か彼はみね子の小銭をくすねていたのだった。
ピヨ♪ピヨ♪

みね子を見るや否や高子はあんみつ食べようと言い出した。
高子は単にあんみつを食べたいだけだった。
みね子には当然無い。
高子が美味そうに食べているあんみつを指をくわえて見ているしかない。
みね子は我慢できず高子に言い放った。
「遅れてきた挙句に、仕事中にあんみつなんか食ってるんじゃねぇよ！だから皆からメス豚って影で言われているんだよ。」

みね子は愛子さんからお年玉をもらった。
まるで母親のようだが愛子さんお姉さんだと言い張る。
お年玉を開けると切符が１枚。
お金でなかった残念がるみね子。
しかも片道切符である。
愛子さんはみね子に早く駅まで行かないと電車に乗れないよ急かす。
みね子は慌てて駅まで行くが特急券を買おうとしたが財布が無いのに気がつく。
時遅しみね子は実家へ帰ることが出来なかった。
翌日、自腹で実家に帰省したが、母と爺さんに嫌な顔をされた。
帰省せずにその分のお金も送ってくれればと。

沢村一樹は
自分が人を殺したと思い込んで
逃亡している
そして
43年がたち
逮捕される
まるで大坂政昭さんみたいに

帰省したみね子は家族に工場では同僚の中で1番仕事が出来た事、おまわりさんにたくさん奢ってもらってた事、舎監がお姉さんだと言い張る事、すずふり亭のコロッケは冷凍ものをチンしている事など恥ずかしげも無く家族に話しを盛った。
みね子は有る事無い事、話し終わると長い長い眠りについた。
東京へ戻りすずふり亭で初仕事。
あの温和なすずふり亭の人達が怒っている。
暦は既に2月になっていたのだった。

みね子は今日から初仕事である。
出かけ際に大家さんにつかまりおしゃべりしていたら初日から遅刻してしまった。
罰として裏庭で下っ端の調理人たちとジャガイモ剥きにまわされた。
おニューの制服ままでこんな事をすると特注の制服が汚れまいか気にはなったがなんだかウキウキする。
実はみね子は農家育ちなのでジャガイモの扱いは得意である。
20分後、高子が出勤してきたのでホールに向かってしまった。
下っ端の調理人たち目を丸くした。
みね子が剥いたジャガイモはたった1個だけであったからだ。

愛子はひとりぼっちになり寂しかった。
東京に戻っているはずのみね子が挨拶にも来ない。
この恩知らずめ。
愛子はみね子が忘れていったすずふり亭のマッチ箱を手にした。
そして一本だけ擦ってみた。
マッチの炎にすずふり亭で美味しそうにコロッケを食べているみね子が見えた。
マッチの炎が消えてしまうとその幻想も消えた。
もう一本擦ってみた。
今度は炎の中にみね子がビーフシチューを食べている姿が映し出された。
更にもう一本。
今度は愛子自身が炎に包まれている姿が映し出された。
その晩、取り壊し前に乙女寮は家事で全焼した。

おやつの時間にみね子は鈴子のおごりで高子と一緒にあんみつを食べるのが日課になっていた。
何故かみね子のあんみつだけ大盛りなのだ。
みね子は思った「私が可愛いからなのかな。両親に感謝。」
鈴子は思った「若いっていいわね。ここでもちやほやされるのね。」
高子は思った「小生意気な小娘はたくさん食べて私よりもぶくぶく太って醜くなれ！」

一度もお皿を割ったことがないのがみね子の自慢だった。
調理場ならわかるが、ホールの仕事でお皿を割るなんて高子ぐらいなものであろう。
だから高子はみね子がお皿を割ることを念じていた。
料理長が大声を上げた。
その瞬間、ガッチャン！
みね子のお皿初割りである。
高子はにやりと微笑んだ。
そしてみね子は糸が切れたかのように何度もお皿を割ってしまったので、皆の足を引っ張るみね子は中庭の井戸に放り込んだ。
みね子はそれ以降ドラマに出演していない。
真夜中になると井戸の中からお皿を１枚２枚と数える少女の声がするようになった。

みね子は給料が減ってしまったが洋服には困っていない。
奥茨城の母からお手製の洋服を送ってくれるからである。
以前はダサい服ばかり送ってきていたので澄子にあげていた。
最近はその母の腕が上がり誰かにあげずに着れるようになっている。
更にすずふり亭の高子さんが細かった若かりし頃のお下がりも頂いてる。
鈴子さんからも頂くが大正時代のものは着るには勇気が必要だ。
部屋着にしても恥ずかしい。
ピヨ♪ピヨ♪

みね子ちゃんは美人だ。
新人漫画家のつまらない作品にも愛想笑いする方美人だ。
そんなみね子ちゃんに視聴者も愛想笑いしている現実をNHKは知る由も無かった。
ピヨ♪ピヨ♪

方美人→八方美人

省吾はみね子を酒場に誘った。
未成年のみね子を酔わせて淫らな行為をする為だ。

週刊誌で叩かれ、翌週から省吾の役は他の俳優に代わられいた。
ぴよ♪ぴよ♪

みね子は鈴子と省吾に喫茶店で待つぱるるへ大金を渡すお使いを頼まれた。
みね子はこっそり封筒の中に入っているお金の中から数枚抜き取ってからぱるるに渡した。
お金を受け取ったぱるるは上機嫌になりみね子にチョコレートパフェを奢ってくれた。
更にずずふり亭に戻ったみね子に鈴子からお駄賃として500円札をくれた。
高子はお使いを頼まれなかった事にみね子に嫉妬した。そして省吾にちくった。
省吾はネコババをした腹黒いみね子を呼び出し長いお説教をした。
つまらない話を永延に聞かされたみね子はその場で寝てしまった。
気がつくとみね子は省吾のベッドで裸ににされ寝かされシーツは血で染まっていた。
ピヨ♪ピヨ♪

高子も以前は鈴子と省吾に頼まれ由香にお金を届けていた。
みね子だけお駄賃。
高子は嫉妬していた。
すずふり亭の人達はみね子をチヤホヤ特別扱いをするからだ。
省吾がみね子と二人でこっそり二人で会っているのには特に許せない。
高子も省吾に抱かれたかったようだ。
ピヨ♪ピヨ♪

綿引はすずふり亭の周りを何回も走ってからみね子が働くすずふり亭に
やって来た。
汗だくで息が荒い。
今までずっとみね子の父の行方を捜しているとアピールする。
たったそれだけを言って茨城へトンボ帰りするみね子はお土産を渡した。
それはみね子自身であったが、みね子と1発やって満足気にひとり帰って行った。
その夜、その足で奥茨城の母にも同じ事をしている事を知らないみね子であった。

開店前のすずふり亭に綿引さんが走ってやって来た。
なんと茨城から走って来たと言う。
みね子は
24時間テレビですか？と訪ねた。
次の東京オリンピックに出る為の練習だとか。
みね子はUターンする綿引さんに油おにぎりを手渡した。
ちょっとガッカリした綿引だった。
彼はカツサンドを期待していたのだった。
ピヨ♪ピヨ♪

妹の千代子はみね子のお下がりが嬉しかった。
何故カバンだけは買ってもらったのは不思議だったが、制服も靴も全てお下がりだ。
千代子の彼氏もみね子の元彼であった。

綿引らの必死の捜査によりみね子の父である実の身柄を確保した。
その知らせを受けみね子は署で父と面会を果たした。
だが父の変わり果てた姿にみね子は愕然とした。
悪臭を放つ廃人だったのである。
みね子は言い放った「この人は父ではありません。」と。
父は無言だった、、
翌日、もう一人の父親候補が見つかった。
今度の男は記憶こそないが事業に成功し気品にあふれとても紳士意的な方だった。
みね子はこの男性こそ理想のお父さん。
あきらかに父とは別人ではあったが「新しいお父さんをありがとう神様。」とみね子は感謝した。
ピヨ♪ピヨ♪

みね子は歯磨き粉を大量に買った。
抽選でビートルズのチケットがもらえ、それを宗男おじさんに高値で売りつける為だ。
歯磨き粉メーカから一通の手紙がみね子の元へ届いた。
みね子は震えた。
その手紙には、貴方の応募された歯磨き粉は私どもの製品ではなく他社の製品です。と書かれていたのだった。
ピヨ♪ピヨ♪

日本武道館は満員御礼だった。
ビートルズが初の日本公演をするからだ。
あかね荘に住む御曹司が親のコネで手に入れたチケットをもらえたので宗男おじさんも含めて皆で武道館の最前列で観戦できたのだ。
ところがビートルズメンバーの一人が白い粉を日本に持ち込んだとの事で急遽コンサートが中止となってしまった。
前座だったドリフターズはそのまま最後まで演奏した。
演目が尽きるとコントで会場内を沸かせた。
この日、日本武道館はドリフターズのワンマンショーで終わったのだった。
ピヨ♪ピヨ♪

菅野美穂さんが朝の連続テレビ小説「ひっよこ」に急遽出演が決まった。
成長したみね子役をやられるそうだ。
つまり有村架純さんに代わり菅野美穂さんが主演になるとのこと。

誰かがお父さんを見かけたと言っていた繁華街へみね子は宗男を案内した。
突然「あにきぃ～～！！」と宗男が叫んだ。
それに釣られてみね子も「おと～うさぁん～～！」と叫んだ。
すると遠くから「やっほ～～～！」と、こだまが返ってきた。
ピヨ♪ピヨ♪

更に宗男は叫んだ「俺は、アニキよりもみね子が好きだぁ〜！」
みね子も釣られて叫んだ「わたしもよぅ〜！！」
そして二人は抱き合った。
そこへ真夜中にうるさいと苦情の通報を受けた警官が駆けつけ、みね子は補導されたが、宗男は未成年との淫らな行為をした現行犯で逮捕されてしまった。
当然、警察よりシズちゃんに連絡が行った。
ピヨ♪ピヨ♪

♪第1問
メガネ女子の澄子の再就職先は？

♪第2問
父の実は何故蒸発した？

♪第3問
みね子はおしゃれ着を何着持っている？

答えの一例
1…石鹸工場だと騙され吉原の泡姫に。
2…頭に障害を抱えたが、介護してくれた女との間に子供が出来た。
3…毎週増えているので枚数を把握できない。

宗男おじさんに喜んでもらおうとみね子はビートルズのチケットが当たる懸賞に有り金叩いて応募した。
翌週、何とみね子の元へ懸賞当選の郵便が届いた。
封書には『2等賞おめでとうございます。当社の歯磨き粉1年分が当選いたしました』の文字が。
ピヨ♪ピヨ♪

和菓子屋 柏木堂に赤飯600食分の注文が入った。
商店街の暇な人達をかき集て注文通り赤飯が
完成した。
赤飯の届け先はあかね荘だった。
今日はみね子の初めての初潮だったので御曹司くんが祝ってくれたのだ。
漫画家さんは二人で10食をペロリと平らげた。
みね子さまおめでとうございます🎉
みね子は大勢の人達に祝ってもらったて恥ずかしかったが大人の仲間入りをした気分がした。
ピヨ♪ピヨ♪

宗男はつまらない漫画を読まされ寝てしまった。
寝顔が苦しそうで時々痛いと寝言を言う。
夢の中でシズちゃんにフルボッコされているようだ。
早苗がみね子に宗男を握ってやれと指図する。
みね子は何を思ったのか、宗男の股間を握った。
宗男はムクッと起き上がり「う〜ん、ダメだな。夜の楽しい事はみね子がオトナになってから教えてやるから。」とみね子にこっそり囁いた。
ピヨ♪ピヨ♪

宗男はすずふり亭で毎日ハヤシライスを食べている。
みね子は羨ましかった。
自分はお金が無いので未だ1度も食べたことが無いからである。
宗男おじさんはそんなにお金があるのならビートルズのチケットを買えるだろうと言いたかった。
みね子は宗男に皮肉で「私はここのコロッケしか食べたことないのよ。」

それ日を境に宗男はハヤシライスの上にコロッケを乗せて食べるようになったのだった。
ピヨ♪ピヨ♪

宗男がハヤシライスを食べると、なんだか様子がおかしい。
突然、顔が歪みはじめ宗男が苦しがっている。
宗男が突然話し始めた！
「あのねぇ、ぼくねぇ、あのねぇ、ぼくねぇ」
宗男の顔が日村勇紀になってしまった。
実は日村はわざと魔法で醜い姿になっていたらしい。
すずふり亭のハヤシライスは、元に戻る鍵だったので
あーる。

黙って東京へ行った宗男にシズちゃんは怒っていた。
フルボッコにしてから捨てて（離婚）やると。

ビートルズ公演が終わると宗男は茨城の家に戻ってきた。
ところがシズちゃんは万遍の笑みだった。
宗男の顔が日村勇紀に変わっていたからである。
シズちゃんは日村の大ファンだったのだ。
その夜、シズちゃんは激しく腰を振った。
ピヨ♪ピヨ♪

連日NHKに宗男役の歯が汚い。唾が食べ物に飛んで気持ち悪い。朝からこんなの見せるな。4Kテレビで見ている視聴者の気持ちになれ。など苦情が殺到している。
みね子は宗男おじさんにビートルズの応募で大量に買ってしまった歯磨き粉を数本手渡した。
「芸能人は歯が命よ。」と一言付け加えた。

だが一向に歯が綺麗にならない。
苦情対策として翌週から宗男の口元にモザイクをかけて放送する事になった。
ピヨ♪ピヨ♪

御曹司くんはみね子に下心があったのでビートルズ公演のチケットを親のコネで手に入れていた。
ペアチケットで頼んでいたのに手違いで1枚しかない。
捨てようとしたがたまたま傍にいた哀れな宗男に恵んでやった。
「俺は乞食じゃない！」と宗男。
だが、チケットはしっかり受け取り外へ飛び出した。
外にはビートルズの当日券が買えなかった家出少女が泣いていた。
宗男はチケットをちらつかせ少女の耳元で×××××ささやいた。

それから1時間後、宗男はすっきりとした顔で戻って来て「若いって良いなぁ」。
ピヨ♪ピヨ♪

宗男を追いかけてシズちゃんも上京してきた。
ビートルズがプリントされた手作りTシャツ600枚を武道館前で販売するためでもあった。

僅か30分でりTシャツが完売した。
便乗商法でビートルズ様様である。
これで子供たちのミルク代に困らないねと二人は喜んだ。

翌日、Tシャツ返品が続出した。
BEATLESのはずがBIEATLESになっていたからだ。
「ビートル愛」の「I」ですと説明したが誰も納得してくれなかった。
膨大な借金を抱え、もう子供は作らないと誓ったのだった。
ピヨ♪ピヨ♪

すずふり亭でみね子は母が置き去りにしていた重箱を発見した。
みね子「なぜこれを隠していたの？」
鈴子「何言っているの。竜宮城でみね子に似た乙姫様から頂いた玉手箱よ。」
みね子「うそつき！本人の私があげていないのだからこれは玉手箱じゃないわ。」
鈴子「じゃ、本当の事を言うわ。ひっよこの視聴率を少しでもアップさせる為に、ちゃんねるレビューで重箱の隅を皆でつっついていたのよ。」
ガーン！みね子は今まで自分の力で視聴率アップしていなかった現実を突きつけられたのであった。
ピヨ♪ピヨ♪

今日は乙女寮の同窓会です。
会場はすずふり亭でいつもみね子さまをチヤホヤしてくれる人たちが無給での休日出勤で準備万全です。
後はみね子が駅まで乙女寮の仲間を迎えに行くだけです。
ところがみね子はタンスに入りきれないほど大量にある洋服選びになかなか決まりません。
悩んだ末、水玉ワンピに着替え部屋を出るとみね子さまと崇拝する漫画家のたまごが新作を見て欲しいとせがまれたがそこは無視。
次に早苗さんと井戸端会議が待っていました。
更に御曹司くんが加わりみね子愛の自慢合戦に。
最後に早苗さんが焼き餅を焼いてご馳走してくれました。
お腹いっぱいになったみね子に今度は大家さんが、、、
とうとう乙女寮の仲間たちを迎えに行けず、気がつけば同窓会はお開きになっていました。
ピヨ♪ピヨ♪

すずふり亭で乙女寮の同窓会が始まると、そこへ水を差すように芸能人が割り込んで来た。
一同ざわついた。
「あ、女優の松居一代だ！」と時子が叫んだ。
ピヨ♪ピヨ♪

時子「私が女優の時子でじゃる。」と川本世津子に名乗った。
川本「どの映画に出てらっしゃるの？それにどこのお国言葉？女優なら標準語で話しなさい。」
時子「早朝ドラマにエキストラで出ています。国はおフランスよ。」
「ふ～ん。おばあちゃんになる前に売れと良いね。」と川本は皮肉って去っていった。
同窓会に水を差されたが、近況報告の再開である。
身体の弱い優子がぼそっと「私、結婚することになったの。」
それを聞き逃さなかったみね子は「無い。無い。座敷わらしは独りぼっちがお似合いよ。」大きな声で。
幸子「私なんて、婚約のまま寸止めなの。」
一同聞かなかった事に。
豊子「自慢だけど私なんか、資格貧乏まっしぐらよ。」
更に一同静まり返り、これでは不幸合戦である。
テンションが下がりきったところで澄子がフィンガーボウルを不味そうに飲みながら「肌がすべすべになってハゲ社長に気に入られ、今はそのハゲの愛人よ。毎日このハゲーって言うと喜ぶのよ。」と澄子のヌード写真入りの石鹸箱を見せびらかせた。
「巨乳かよ。」とみね子もフィンガーボウルを一気に飲み干した。それに続けと皆も「すずふり亭のお水不味いね。」と言いながら飲んだ。
その後、誰もみね子の父の事は触れようとしなかったが、渦中の松居一代の話題や朝ドラの話へと移った。

厨房では料理を出すタイミングを失い、すっかり料理は冷え切っている。
そして同窓会は翌日に持ち越され明日へと続くのだった。
ピヨ♪ピヨ♪

美味しいフルコース料理に飲み放題、お土産まで頂いて楽しい同窓会でした。
無料でこんなにサービースが良いのなら毎日でも同窓会したいと思った。

オーディションに落ちまくっている時子は貧乏だった。
キャバレーでこっそり働いていると言う。
親にばれないうちに辞めたいのでしばらくみね子の部屋に住む事となった。
みね子の部屋にはたくさんの貢物であふれていた。それをみね子は永延と自慢する。
すっかり飽きた時子はアパートの人たちに挨拶に行く事にした。

時子は漫画家さんの部屋の戸をいきなり開けた。
「キャー！」
そこには裸でベレー帽をかぶってる二人の男抱き合っていた。
今度は炊事場へ入ってみると早苗と島谷が抱き合っていた。
時子はみね子にはこの現場は見せられないと思いみね子を外へ呑みに連れ出したのだった。
ピヨ♪ピヨ♪

早苗の奢りだと言うのであかね荘の仲間たちは時子の歓迎会と称しみね子の行きつけの高級バー「砂時計」で飲み会となった。
こののママはバイリンガルで14カ国以上話せるとテレビにも出ている有名店だ。
店先でばったり島谷の彼女らしき少女が現れビートルズのタダ券サンキューと意味深な事を言って去っていった。
飲み会が始まってもその事で不穏な空気にななってしまったので島谷の言い訳を聞くこととなった。
島谷が言うにはみね子と二人でビートルズ公演に行きたいと親のコネを使ったが1枚しか手に入らいのでその辺に居た家出少女にくれてやったと言うのだ。
それを聞いたあかね荘の住人は島谷はみね子の事が好きなのかと冷やかした。
成り行きで島谷は「みね子さん。好きです。僕と付き合ってください。」と告白した。
みね子はしばらく考えた。
頭の中は稲刈シーンなど走馬灯のように父の実が現れる。
みね子は決断した。
「ごめんなさい。私はお父さんが好きです。愛しています。だから付き合えません。」
早苗はにやりとした。島谷はロックを一気飲みした。漫画家はネタ帳に書き込んだ。そして時子はなぜか号泣した。
ピヨ♪ピヨ♪

時子は「島谷さんがつけないで入れようとしたらこれを着けてあげるのよ。」とみね子に避妊具を渡した。
今日は島谷との初デートである。
東京タワーに行く道中に金色に全身を塗った裸の男女の踊りを鑑賞した。
その後、みね子の希望で島谷が在籍している慶応大学キャンパスへ行くと島谷の友達が声をかけてきた。
みね子を嘗め回すように見てから「彼女さん？」
島谷は顔を赤らめ「違う違う、遠い親戚の娘で、東京案内を頼まれたんだ。」と反論した。
「島谷。おまえ好きだな。彼女がいながらこれで三人目じゃないか。三股って言うのかな。二枚目は得だね。」と皮肉った。
島谷は慶応で有名なプレイボーイだったのである。
ピヨ♪ピヨ♪

島谷は親の金を使うの嫌だった。
なので家賃や学費は全て彼女に出してもらっている。
世間で言うヒモって奴だ。
みね子も例外でく団子を奢らせるのだ。
では、東京タワーのお金は何故自ら払ってしまったのか。
答えは、あれはみね子のお金なのだ。
以前、ラジオ工場をクビになり途方にくれ、すずふり亭の前で財布のお金をばら撒き事件を思い出して欲しい。
あの時、偶然通りかかった島谷がみね子の小銭をネコババしていた事を。
ピヨ♪ピヨ♪

島谷は町を歩くだけでも知り合いでない人からもクスクスと笑われる。
スピーカー娘と化したおしゃべりみね子によって島谷との初デートエピソードはもはやあかね荘・すずふり亭・慶応大学だけでなく東京中に知れ渡った。
知らないのは母に宛てた手紙を読ませてもらえなかった仲間はずれのお爺さんだけなのか。

蒸発していた父の耳にも入り、数日後には慶応大学へやってきて島谷に直接「娘のみね子を幸せにしないと許さないからな。」と伝えたのだった。
ピヨ♪ピヨ♪

みね子の事を皆はカルピス娘と呼ぶようになった。
おしゃべりなみね子によって島谷とのデートの様子が事細かく語られたからだ。
島谷は見かけによらず短小なのだそうだ。
先っちょだけ挿入しただけで逝ってしまう早漏でもある。
仕方ないので島谷のモノを含むと白い液体が口の中に広がった。
みね子は今夜も甘酸っぱいカルピスを味わうのだった。
ピヨ♪ピヨ♪

「お時間あるかしら。早苗さんから聞いたわよ。あなたに大事なお話しがあるのよ。」とあかね荘の管理人は島谷を呼び止めた。
「あなたの家賃を払っているあなたのお父様に、あなたに悪い虫がつかないように監視を頼まれてね、、、、、、。」

家賃を支払えなくなった島谷は1階の早苗さんの部屋に居候することになった。
2階は高いから嫌いだとあかね荘の仲間たちに言い訳する島谷であった。
ピヨ♪ピヨ♪

みね子と島谷が格差破局することを鈴子は予言した。
それを聞いた高子は「それ老婆心と言うやつですね。」
鈴子「老婆！？。他の言い方ないのかい。」と不満そう。
高子「転ぶ婆に杖必要。犬は歩けど、婆寝たきり。
外では愛子さんがクスクス笑っていた。
ピヨ♪ピヨ♪

問4
みね子の洋服はどこで手に入れているでしょうか。
そして今まで着た大量の洋服はみね子のお部屋を探しても見当たりません。
それはどうしてでしょうか答えなさい。

打ち出の小槌で一振り？
実はスポンサーからの頂き物。でもそれは内緒。
みね子の部屋のお隣にはみね子専用の衣装部屋が有る。
放送終了後に有料で公開する予定。

島谷「僕はお父さんに逃げられた谷田部みね子ちゃんが可哀想だから好きなんだよ。みね子ちゃんは僕のどこが好きなの？」
みね子「お家がお金持ち。」
ピヨ♪ピヨ♪

佐賀から島谷くんが戻って来た。
待ち構えたかのようにみね子は島谷くんの部屋へ移動し同棲生活が始まった。
時子は一人り部屋になり足を広げて寝れるようになったと
喜んだ。
しかし一週間もすると時子は寂しくなった。
気が付けば時子もみね子が居る島谷くんの部屋で寝るようになっていた。
半年後、時子のお腹は少しずつ大きくなっていった。
ピヨ♪ピヨ♪