原日出子さんがフレッシュ。
冒頭からいきなり現代(と言っても40年以上前)の東京に戦時中の服装で登場する元子(笑)
脚本が小山内美江子さんであるためか、原さんはじめ、上條恒彦さん、茅島成美さん、後に森田順平さんや川上麻衣子さんも出演するなど「金八先生関係者」が多いのも特徴ですね。
最初に現代の街並みが現れるところは「マー姉ちゃん」と一緒。
でも、あちらは別人設定だったと思う。
元子の口から村岡花子さんのラジオの話が出たけど、その村岡さんが、このドラマから33年後に朝ドラヒロインのモデルになろうとはね。
今日は３人の金八ファミリー(服部先生、国井先生、伊東先生)が同じ画面に収まったね。
出征のときに旗を振って万歳をするのは他のドラマや映画で何度も見てきたけど、そこに至る家族や近所の人たちの思いをここまで見たのは私にとっては初めてで、経験者たちによる制作が醸し出すリアルを感じる。
特に、菅井きんさんが演じているキンさんや宮本信子さん演じる母親の、語り過ぎない本音が見えるときがあって。
津川さん演じる頑固親父も、結局は賛成なんだな。
みんなと一緒に願かけしてたし。
八分刈りの鹿賀丈史さん、和服に結髪におしろいの木の実ナナさんが珍しいので録画決定。鹿賀さんは戦後は普通の髪型になるみたいだけど。木の実さんは「たけしくん、ハイ！」でも和風だったけど、ここまで髪に簪刺して扇子も仰ぐ芸妓の姉さん役を見るのは初めて。
そもそもが、90年代以前のSD画質（標準画質）の放送素材はビデオ信号の違いでそのままでは今のハイビジョン放送機材でかけられない上に、1981年3月までのNHKの放送素材は高価な大型2インチテープを上書きしていた都合でほとんど残っておらず、ビデオサイズの1インチテープに変えた1981年4月以降も1983年辺りまでは残っていたりいなかったりが現状なのです。
なので、全話残っていた上にソフト化もされていないのに加え、NHKが重い腰上げてHDリマスターした今回の再放送は貴重なのです。最近台風やゲリラ豪雨ですぐ録画エラーになるので全話録れないかも知れませんが、頑張って録画しながら鑑賞します（はね駒みたいにHDリマスター再放送後、ソフト化する可能性も有りますが）。
木の実さんの金太郎姉さん「口跡には自信があるから」と言っていましたが、今日はヒロインの放送局員試験の受験生と言い、出てくる人の早口と明瞭な発音に舌を巻きました。
津川さんのべらんめえも宮本信子さんや木の実ナナさんの情のこもった威勢のいいセリフのシャワーを浴びて心地いい感じ。
朝ドラだけでなくこのころのドラマの俳優さんは本当に聞き取りやすかった。
舞台出身の方が多く出ていたせいもあるかもしれませんね。
あまり発音や聞き取りやすさにこだわるのはいけないかもしれないですが、すごくわかりやすいのは確かです。
津川さんの宗俊（お父さん）の「アメ公」は、地上波なら音声カットですね。「アメリカ野郎」なら地上波でもOKだそうですが、今は「アメ公」「イタ公」「ポリ公」等は地上波NGだそうです。規制の少ないBSだからOKという事ですね。
NHKの事だから音声一部カットするくらいならと、地上波では全面放送禁止でしょう。5年後10年後とかに再々放送が有るとしても本作はBSのみでのオンエアになると思います。
この前再放送したウルトラセブンがBSでのみだったのも「アイスラッガーの切断シーン」が有るからですね。あの酒鬼薔薇事件以降、「人体を想起させる切断シーンは地上波で御法度」なのだそうです。怪獣なら尻尾の切断ぐらいならOKだそうですが、腕・足・首・胴体等はNGだそうです。
昭和のドラマは放送禁止用語も多いので大体BSオンリーの再放送になってしまうでしょうね。世知辛い時代になりました。
本日の放送で元子が放送デビューしたのを家族隣人の誰もが聴いてなかったという話、本当に有りそうな話で好感が持てました。
使用人のキン（菅井きんさん）は悪さするドラ猫を追っかけていて、幸之助さん（牧伸二さん）は他の放送の声と元子の声を聞き間違えて・・。当時は録音機も無いし、みな一日中ラジオを聴いてられるほどのご身分でもない。無駄にヒロインが持ち上げられるのでなく「そうだよなあ」と自然な展開で良かったです。
唯一、元子の放送デビューを聴いていたのが軍隊にいる正道（鹿賀丈史さん）だけというのも後の縁を感じさせ、今後の展開が気になるうまい導入でした。小山内美江子さん、やっぱり手堅く、上手いです。
満州に行ったという正大あんちゃん（福田勝洋さん）や広島放送局配属となった元子の同期放送員で唯一男性の三井くん（星充さん）は、無事生きて帰って来る事が出来るのでしょうか・・。
風呂屋の息子が兵隊にとられてから銭湯が開くのは一日おきになったとか、警報が鳴ったら着替えるとか、建物疎開で解体した材木が銭湯の湯を沸かすのに利用されるなど、当時の暮らしのわりと細かいところを見せてくれているなあという印象です。暮らしのすぐそばに戦争があるという感じがします。
だからなのか、過ぎた時代の話ではないようにも見えてきます。
津川さんが東京っ子を一生懸命に演じていらっしゃるのが若干窮屈な気もしますが、御隠居と呼ばれているおじいさまは江戸っ子だとわかります。
広島放送局勤務になった三井くんが出征しました。もし空軍や正大あんちゃんのように満州など大陸へ行く事になった場合、生きて帰れるかわかりませんが、広島で原爆に遭う事は無くなりそうなのでそこは逆にほっとしてしまいました。ただ、もう1人広島勤務になった女子放送員の人が心配です。
ついに年が明けて昭和20年1月。あと2ヶ月ちょっとで東京大空襲とわかっているだけに、これから今以上に眠れない辛い日々が増えるのかと思うといたたまれませんが、避けて通れない道。増えてきた元子の放送の仕事が終戦まで全う出来ますように。
一週間纏めて見た。
復員便りや、尋ね人のラジオ放送。
カボチャ畑の木札の立て看板
このカボチャの何れかに青酸カリが入ってます
作る身になってくれ
そしたら、
捕る身になってくれ(泥棒した人の言かな)
食糧難は続き畑泥棒が横行。
赤ん坊が産まれるし、夫の仕事が軌道に乗る迄にはまだまだ
でも、ラジオの出演の話に気持ち揺らぐ元子。
妹の宿題(論文かな？)をやってあげたり、
夫の仕事関係のゲラの校正
元子「校正てあら探しでしょ？私間違いは絶対見逃さない性分だから」と大きなお腹でも引き受ける。
裁縫時、針で指先怪我した仕草、糸を歯で切る仕草
原さんがとても良いです。
のぼるさんの日系二世の求婚受ける時の質問形式がなかなかのパイオニア❗
その証人となる元子の叔父さん夫婦が良い役割を。この夫婦の見せ場もちゃんとしていてホントに良く出来た脚本だと思う。
このドラマの脚本を読みたくなる。
深水三章、文野朋子懐かしい俳優さんも出演。
復員した菅井きんさんの息子はもしかしたら小松政夫❔
今の東京には、べらんめえ調で話す江戸っ子も
ヒロインのように〜ですの、なんて丁寧に話す女性もいなくて昭和の昔の言葉を感じてしまいます。
戦後の昭和史のような説明もあって勉強になります。
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